古家を解体した時に出てきたような古材風塗装をしてみる。

家を解体した時に出てきたい用な古材風のイメージ

以前、新品の木材を古材風に塗装する方法をいくつか、ご紹介してきました。
おかげさまで、好評でありがたい次第です。

という事で、調子にのって、その続きというか新作のご紹介です。

でっ、今回の古材風のテーマは、『解体した古家の木材のような古材風塗装』です。

古材風塗装をする時は、毎回、イメージストーリーを考えるのですが、今回はこんな感じです。

自分の住んでいる家の近くで、古家の解体作業がありました。 多くの柱が重機によって、壊されていきました。

その木材たちを見ていると、解体前には、木材同士が重なっていた部分と、そうでない部分に明白な差があることに気付きました。

重なっていた部分は、他の木材に保護されて木材本来の明るめの色で、露出していた部分は、長年の経年で黒ずんでいました。重なっていた部分は、釘打ちの跡などが残り、何とも古材風です。

また、重なっていた部分と、そうでない部分とのコントラストが、木材自体が家の構成要素であった時の歴史を感じさせます。

そこで、ふと思いました。これ、塗装で表現してみよう!

それが、今回の古材風塗装のストーリーです。
今までの、趣とは少し違いますが、こんなのもいいかなと思います。

とまあ、前置きが長くなりましたが、それをイメージして、さっそく作業をやっていきたいと思います。

イメージしながら、古材風に仕上げていきます。

今回用意した木材は、杉材。いつもの2×4材ではありません。
なぜなら、日本の在来建築に良く使われる+入手しやすい+加工しやすい木材だからです。
古家に思いをはせるからには、日本の建築に使用されているリアルな木材の方が良いですから。

杉材を使用するサイズにカットして、下準備をしておきます。カットした面だけは、ザラザラし過ぎているので、軽くヤスリをかけます。

今回の場合は、他の面は、荒材のイメージを出したいので、そのままですが、手に触れる機会の多い箇所に使用する場合は、こちらも軽くヤスリでならしておきます。

養生テープなどの、ビニール系テープでマスキングをします。このマスキングした部分が、他の木材が固定されていたところと妄想して、少し太めにテープを貼り付けます。

この状態で、やや濃いめの茶色の塗料を塗ります。水性ステイン系の木目が透過するものを使用してください。

ちなみに、マスキングテープを使用しないのは、滲みを出すためです。マスキングテープだとキレイに塗り分けられすぎてしまうので、わざとらしさが盛大に出ます。滲みが薄い場合は、テープの端を少し剥がしてでも、滲みの雰囲気を出してください。

マスキングに使用した養生テープを剥がします。すると、こんな感じに、素敵に滲んで塗れました。やや汚いですが、こんな感じで成功です。この状態で、しばし乾かします。

乾いたら、少し薄めの茶色を用意します。水性の塗料であれば、塗料に水を多く混ぜたものでOKです。水、多過ぎ!?と思うくらいで丁度いい感じです。これを、マスキングした部分を中心に全体に塗っていきます。
マスキング部分のみを塗らないのは、全体的に塗らないとムラになってしまうからです。

ちょっとムラになってますが、塗り終えたのがコチラです。
なんとなく古材雰囲気になりましたよね。さらに、半乾きになったら、紙ヤスリで軽くならしていきます。

薄い部分と濃い部分の境目を、ぼかす感じでヤスリがけをします。

最後に、全体的にヤスリがけをしたら完成です。

解体した家の古材雰囲気出せましたでしょうか?
画像は、さらにビスとか釘を抜いた事を想定して跡を再現しています。本当は、釘を抜いた妄想で、穴にサビとかを演出しようかと思いましたが、やり過ぎ感がでるので、やめときました。

こんな感じで、想像・妄想しながらストーリー立てをすると、どこまでも拘ってしまいますが、楽しみながら作業ができます。

また、本格的な雰囲気も醸し出せます。
是非、オリジナルのストーリーで、古材加工をしてみてはいかがでしょうか?

今回の拘りはここまで!