ビスキャップの種類と特徴と使い分け方

ビスキャップの使い方・使い分け_アイキャッチ

ねじの頭が目立っていて気になったことありませんか?

ねじ頭が出っ張っていたり、十字穴が見えていたり…。あれ嫌ですよね。

身の回りを見渡せば「価格に惹かれて買ったカラーボックス」「DIYブームに乗っかって作った自作の棚」などなど、ねじ頭が気になる箇所は結構あるかもしれません。

木製の棚なのに、銀色のねじ頭がギラリと光っていたり、あるいは少しサビて赤っぽくなっていたり。

目立ってしまうビスの頭部

そもそも十字穴が見えているのってちょっと不格好、なんて思うこともあるかもしれません。

そんな少しだけ嫌われ者のねじ頭を隠してくれるのがビスキャップなんです。

基本的には外観をよくすることを目的としていますが、その他にもサビや汚れの防止、いたずら防止などの役割を持ったものもあります。

目的は単純なのにお店に行くと結構種類があってどれを選んでいいかわからない!

このねじに使えるキャップはどれなの!なんて悩むこともあるかもしれないので、代表的なビスキャップの用途と特徴についてご紹介したいと思います。

ビスキャップの種類と特徴

それでは、色んなパターンのビスキャップ別に、用途・いいとこ・ダメなとこを見ていきましょう。

十字穴にキャップをさし込むタイプ

【代表商品】ビスキャップ十字穴用

用途も使い方も商品名もとにかくそのまんま!簡単に使えて価格も安価なのが特徴です。

簡易的にビスの頭部を隠したい場合には、便利です。

ねじの頭部が平らな、皿頭(小ねじ・木ねじ・タッピングなど)やラッパ頭(コーススレッドなど)に使用できます!なべ頭やトラス頭には使用できません。

○このビスキャップのいいところ

取付けが簡単。十字穴にさすだけ。

×このビスキャップのダメなところ

しっかり取り付けたつもりでも時間が経つと浮いてきたり外れたりしやすい。接着剤併用が良いかもしれない。

六角穴付きボルト用キャップ

【代表商品】六角穴付きボルト用カバーキャップ

六角穴付きボルト(キャップボルト)やボタンキャップボルト・皿キャップボルトなどの六角穴をふさぐタイプのキャップです。

六角穴をふさいで工具が入らないようにするいたずら防止用のものと、工場などで油や塵が入るのを防ぐための保護用のものがあります。

また、六角穴付きボルトの頭部を全面的に覆うカバータイプのキャップもあります。

○このビスキャップのいいところ
  • 六角穴にさすだけの簡単取付けで、埃や油が穴にたまるのが防げる。
  • バイク用などでは、装飾目的のものがあって、種類が豊富。
×このビスキャップのダメなところ
  • 機械部品用のねじキャップなので、特にダメポイントはありません。

貼るだけのシールタイプ

【代表商品】ねじ穴パッチ・ねじ穴カバーキャップ

カラーボックスなど木工品のねじ隠しでよく使われるタイプです。

一見するとただの丸いシールですが、樹種に合わせて色味木目が再現されているものもあり、適切なものを選べば遠目からは判別がつかないほどです。

シールタイプなので使い方も非常に簡単です。ねじの頭が木部から浮いている場所には使えないので、購入前によく確認してください。

ずれてしまったシールタイプのビス隠し
ずれてしまったシールタイプのビス隠し

また、当然ながら簡単に剝がれてしまうので貼り付け後の取り扱いには注意が必要です。貼り付け時は、良く圧着して、24時間程度は触らないというのが、強く貼るためのポイントです。

○このビスキャップのいいところ
  • とにかく貼り付けるだけなので、簡単すぎる。
  • 色々な色(木目とかも)があるので、貼り付ける場所によって選ぶことができる。
×このビスキャップのダメなところ
  • シールなので剥がれやすい。ものによっては耐候性が低く変色しやすい。

金属の座金 + 樹脂キャップの組み合わせパターン

【代表商品】連結キャップ・ビスキャップW

内装などを手掛ける業者の方にはおなじみの座金+樹脂キャップです。昔からの定番形状ビスキャップの代表とも言えます。

真鍮座金と樹脂キャップ
亜鉛ダイカストの座金と樹脂キャップ

ビスを打つ際に座金を挟み込み、その座金に樹脂製のキャップをパチッとはめ込んで施工します。

木材側に加工が不要なこと、コーススレッドなど汎用的なビスで施工ができることが業者の方に好まれる理由かと思います。

○このビスキャップのいいところ
  • ビスの太さだけあっていれば、長さは自由に選択できる。汎用性が高い。
  • パチっとはまるので、キャップが外れにくい。
×このビスキャップのダメなところ
  • プラスチック感が強く、見た目があまり良いとは言えない。
  • 座金とキャップは同じメーカーのものでないと、使えないことがあるので注意。

金属の座金 + 金属キャップ の組み合わせパターン

【代表商品】金属製のビスキャップ

新商品の金属製キャップです!

今まであまりなかった金属製で、樹脂に比べて割れなどが発生しにくく、なによりも外観の高級感が抜群です。

嵌め合いは、洋服によく使われるスナップボタンのようなパチッと感でとても心地よく、しっかり固定できます。なべ頭・皿頭など複数形状のねじが使えるのも便利なポイントです!

施工箇所の色味に合わせて目立たないようにする使い方ももちろんできますが、あえて下地と異なるカラーを選んでアクセントとして使うのもおすすめです。

ねじの頭を隠しつつ、簡単に自分だけのオリジナル感を出せるDIYアイテムです。

○このビスキャップのいいところ
  • 金属製で高級感がある。ビスの頭部を隠すというか飾る感じ。
  • スナップボタンの構造で、外れにくい。
×このビスキャップのダメなところ
  • 金属製なので、床や家具などにぶつかると傷がつく事がある。
  • 外れにくいが、外しにくくもある。

もっと詳しく知りたい方は、金属製のビスキャップのページをご覧ください。

専用ビスの頭部に樹脂キャップを嵌めるパターン

【代表商品】ビスデコキャップ・ビスキャップK-1

座金+樹脂キャップの座金部分がねじと一体化したタイプです。

ビスデコキャップの使用イメージ
ビスキャップK-1

施工時に座金をいちいち挟み込む必要がないので、工数削減・コスト削減につながります。

専用のビスですので、サイズラインナップが限定的になってしまい、汎用性に乏しいのが弱点です。

当社オリジナルの「ビスデコキャップ」シリーズは、金属に対して下穴無しで施工できるドリルねじタイプと木工用タイプがあり、DIYからプロの施工までいろいろな場面でご使用いただけます。

キャップは他製品に比べて小さく目立ちにくい直径12mm、アルミなどの金属部分に使うことを想定し、シルバー・ブロンズのメタリックカラーもご用意しています。

※なんと実際にアルミ粉末を含有した本格メタリックカラーなのです!

○このビスキャップのいいところ
  • 座金が不要なので、施工性が良い。座金分のコスト安になる。
  • 座金タイプと比較して、キャップを小さくできる。目立ちにくい。
  • パチっとはまるので、キャップが外れにくい。
×このビスキャップのダメなところ
  • キャップに合う専用のビスを使わなければならないので汎用性が低い。

特殊タイプ

【代表商品】ポイントビスシリーズ

当社オリジナルの高機能ねじ部品「ポイントビス」もある意味ねじキャップの一種です。

ねじの頭部にさらにねじが切ってあり、施工後にキャップやフックなどを取り外しすることができるすごい拡張性のねじ部品なんです。

言葉で説明するのは難しいのでイラストで説明するとこんな感じです。

ポイントビスを壁などに打ち付けておけば、頭部のねじに、キャップやフックの他、色んなパーツが取付けられます。

まとめ

というわけで今回は新製品の紹介こっそり混ぜながらビスキャップについてまとめてきました!

今回は使い方でざっくり分けましたが、メーカーやシリーズによってもそれぞれ特徴があり、意外奥が深いアイテムです。

色味も製品によって微妙に違っているので、自分のお気に入りの色で選ぶのもいいかもしれませんね。(同じ呼称の色でも、メーカーや商品によって色味は異なります。)

がりえもん

これまでねじ頭を気にしていなかった方も、この記事を読んだ後はどうしても気になってしまうはず。

この機会にぜひ身近なねじの頭を隠してみてください!