この記事の内容
ステンレスのイメージって?
みなさんはステンレスと聞いて何を思い浮かべますか?
鉄とくらべて・・・
これだけ聞くと最強の金属ですね(笑)
金属の代表、鉄が抱えていたデメリットを、
ステンレスは克服しているようにも思えます
でも、ステンレスだって錆びることもあるって知ってましたか?
磁石にくっついちゃう?(磁性がある)種類もあるんです。
ステンレスって実は奥深~いんです。
ステンレスの名前の由来
ステンレスは英語で【Stain-Less-Steel】と訳します日本ではステンレスと言いますが、ステインレスの方が正しいかもしれません。
複数の単語が合わさった呼び方なので分解すると、こんな風になります。
↓
STAIN =汚れ、さび
LESS =ない
STEEL =鉄
Stain-Less-Steel = さび-ない-鉄 となります。
直訳では、さびない鉄ですが、注意してもらいたいのは
あくまでも『さびにくい鉄』だという事です。
Steelは鋼という意味もあり、
鉄を強くしたはがねのイメージも持ち合わせています。
なんだか強そうですね~(‘Д’)
そもそもステンレスは、
鉄を主成分としており、そこにニッケルやクロムを加えた「合金鋼」のことをいいます。
ステンレスの種類
ひとことにステンレスと言ってもその種類はなんと100以上!
添加物の含有率や、表面の加工処理によって細かく分類されています。
詳しくはこちらの図表をご参考くださいね。
(↓まるでステンレスの家系図みたい…)
ステンレスの種類で加工方法も変わる
ステンレスの種類がたくさんある事が分かりました。
この、ステンレス。種類によって、用途が変わってきます。ちょっとだけですが、ねじ類で使われるステンレスをピックアップしてご紹介します♪
ステンレスの御三家
ステンレスには家系図のように系統が分かれているのは、図の通りです。
その家系図の分岐点のはじめにあるのが下記の種類です。
- マルテンサイト系
- フェライト系
- オーステナイト系
他にもありますが、これがステンレスの御三家みたいなものです。
それぞれの家系で特長がありますので、その家系の中でも代表する種類のもので説明します。
ねじに使われる4つのステンレス素材
①SUS410(サスよんいちまる)
鉄に 13%のクロム が入ったマルテンサイト系ステンレスの代表格です。
最大の特徴は焼き入れと呼ばれる熱処理が可能なこと!
熱を加える事で固く強くなる性質をもっています。
固くて丈夫なためドリルねじやタッピングネジ用に使用されることが多いです。
弱点は耐食性が低く、さびやすく、磁性(磁石にくっつく力)があるところです。
②SUS430(サスよんさんまる)
フェライト系ステンレスの代表はクロムを18%含んでいるSUS430です。
別名鍛造鋼とも呼ばれ、建築の内装用ビスや水周りにも使える優等生です。
溶接性が高く、加工がしやすいのも特徴のひとつです。
③SUS304(サスさんまるよん)
ステンレスと言ったらこれ!オーステナイト系ステンレスと呼ばれ、18%のクロムと8%のニッケルを含んでいます。
実はニッケルを含むと、磁性が消えるんですよ~~不思議ですね。
耐食性も高く、溶接もできるので、家庭用工業用問わずオールマイティに活躍しています。
通常の加工では磁性は発生しないものの冷間加工によって微磁性が発生します。
磁性がほぼないので、先端に磁石のついたビットでもくっつかないので使いにくいです。
④SUSXM7(サスエックスエムセブン)
SUS304は加工による硬化が起こりやすく
それを解消するために作られたのがSUSXM7です。
なんだか強そうな名前ですね~(‘Д’)
銅を加えることで冷間加工性を上げ
304の欠点である硬化による割れや欠けを減らすことができます。
つまり、形状を作りやすいという事です。
加工性が高いので小ねじや六角穴の開いたネジに用いられてます。
用途に合ったステンレスを選ぼう♪
ステンレスの分類とか難しくてよくわかんないし100種類以上もあるなんて、どれがどどれだか~~~!
と混乱してしまったあなたの為に、わかりやすく?解説してみました。
ねじの分野では、これでなければ作れないといったものもあります。
例えば、コーススレッド・ドリルビス・デッキ用ビスなど硬くなきゃいけないビス類。
これは、ほとんどがSUS410ですね。一部例外もありです。
で、こねじとか、ボルトとか、そんな硬くなくても良いねじは、ほとんどが、Xm7で一部がSUS304を使用しています。
ステンレスも、個性的な面々がそろってましたね~(*’ω’*)
是非ステンレス選ぶ機会があったら参考になさってくださいね。
こんな記事を書いていると、弊社の社員が、会議資料に
【オーステイト系のステンレスが値上がり傾向に~】
と書きたかったところ、ミス変換で・・・
【おー捨てない時計のステンレスが値上がり傾向に~】
と神変換してしまっていた事を思い出します。
・・・余談でした(笑)
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