六角ボルトと六角穴のネジ、はたまた十字穴にマイナスと色々形状があるけれど結局何が違うのか分かりません。っという事で、今回は、六角穴のネジに使う六角棒レンチにクローズアップして見てみようと思います。
六角穴のネジに関してもどんなとこに使うの?という部分にも少し触れてみたいと思います。
この記事の内容
六角棒レンチを使用するネジって?
六角棒レンチはどのようなネジに使用するのでしょう?。これ六角棒レンチを知るための本質かと思いますので、第1項目にもってきました。ざっと紹介するとこんなネジ達です。
写真の撮り方が悪く、六角穴が見えにくいですが、どれも頭部には六角穴が付いています。これらのネジを六角棒レンチを使用して締結します。では、六角穴のネジはどういった箇所に使用するのでしょう。
六角棒レンチを使ってしてネジを締結する箇所は、基本的にスペースが狭い部分です。例えば六角ボルトを使用する場合と比較してみます。六角ボルトを締結する際に使用するのはスパナやソケットレンチになると思います。どれも六角ボルトの頭部を囲うように工具を被せて回します。
つまり、最低でも工具は六角頭よりも大きい事になります。スパナを使用して締結するのであれば、六角ボルトの頭部よりも、かなり大きなスペースを要する事になります。
では、このようなスペースに使用できるネジは六角穴付きしか無いのか?。答えは簡単。あります。
そう、十字穴のネジなどのドライバーで回す事ができるネジ達です。これであれば、穴の中であろうがドライバーが入れば回せますから。これで六角穴付きボルトの存在意義がなくなるのかと思いきや、
実際はそんな事ないんです。十字穴との決定的な差。それは締結時のトルク(回す力)が圧倒的に六角穴の方が大きいのです。
十字穴の場合、穴の構造上、回転方向に回すと穴からドライバーが抜ける方向に力が働きます。これをカムアウトといいます。また、ドライバーと穴の力のかかる部分の接点が六角穴よりも少ないため、十字穴が潰れやすいという問題点があります。これに対し六角穴の場合は接点が多く、力を伝達する能力に長けています。そのため六角穴のネジ類は一般的にネジ自体の強度が高い事が多いです。普通の六角ボルトよりも強度が高いものも多いです。
さらに十字穴のネジは、太くても10mm径くらいまでしたありませんが、六角穴となれば、64mm径のネジもあったりします。それだけ締め付け能力が違うのです。
六角棒レンチの使い方
六角棒レンチ(L形)には、長辺と短辺があります。まず最初に長い方を六角穴に差し込みまわします。回転半径が小さく、クルクルと回す事ができます。一定の力まで締め込んだら、短い方をネジに差し込み締め込んでいきます。持ち手部分が長くなり、力を加えやすくなります。
緩める場合は、逆の手順で短い方を先に差し込んで緩めていきます。一定まで緩んだら長い方を差し込んで、ネジを取り外します。
六角棒レンチの先端の違い
六角棒レンチの先端は、ストンっと切り落とした形状のスタンダードタイプと、丸い形状のボールポイントという2つのタイプがあります。
ボールポイントは、六角穴に対して斜めにアクセスすることができます。ただ、形状的にくびれ部分がありますので、六角棒レンチ自体、普通のタイプよりも弱い傾向にあります。
強い締め付け時にはスタンダードタイプを使用することをお勧めします。ボールポイントのL形レンチは、力のかかる短い方はスタンダードタイプになっています。
六角棒レンチの嫌なところ
十字穴のドライバー。普通に言うところのプラスドライバーは大体3サイズもっていれば、たいていの十字穴のネジは締結することができます。
がっ。六角棒レンチは、ネジの太さに合わせて1サイズごとにサイズが違います。セットで売っていることが多いですが、よく使うサイズの1本だけ無くしたとかになると非常に面倒くさいです。これ、イラっとポイントです。 参考に六角棒レンチとネジの適合表を記載しておきます。
ミリサイズ_六角棒レンチとネジのサイズ適合表
インチサイズ_六角棒レンチとネジのサイズ適合表
まとめ
六角棒レンチの使い方に関して書いてみました。改めて書くと、六角穴のネジの本当の存在意義が分かるのですが、個人的には六角穴を使うと十字穴のネジよりもマシンっぽさがでるので見た目重視で使ってしまう事が多いのかなと思います。
バイクとか車好きには、たまらないネジだと思います。実際、バイク・ネジの部品屋さんに行くと六角穴のネジが数多く展開されています。しっかりと適合する六角棒レンチを選択して、特長である締め付け力を生かして、適正なトルクで締め付けを行ってください。
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